アントシアニンとは
私たち人間は、紫外線から身を守るために「メラニン」という色素で肌を黒くします。
しかし植物はメラニンを作ることができません。
その代わり、植物は青紫色の天然色素「アントシアニン」を作って紫外線から身を守ります。
そのアントシアニンが私たち人間にとって良い働きをし、体を守ることにつながり、さらに健康へとつながる成分となっています。
花の色はアントシアニンで決まる。
英語のアントシアニンは、もともとギリシャ語のanthos(花)とcyanos(青)という単語からできた言葉で、その名の通り「花の青色成分」という意味です。
実際、花の色を決定している多くの色素に、アントシアニンが含まれています。
しかもアントシアニンには400以上の種類があり、青紫色以外にも、赤紫色、紫色、オレンジ色などがあります。
これらの色素が土に含まれたミネラルなどと反応して、鮮やかな花の色を作り出しています。
視力を支えるアントシアニン
アントシアニンの働き
アントシアニンは、目にとって非常に重要な役割を担っています。
まず「モノが見える」体のメカニズムをご説明致します。
モノを見ると、目に入ってきた光が網膜に当たります。網膜には「ロドプシン(視紅しこう)」という青紫色のタンパク質があり、この「ロドプシン」が光の情報を受け取ります。
次にロドプシンは分解され、光の情報を電気信号に変え、信号が脳に伝わることにより「目が見える」と感じることが出来ます。
通常、ロドプシンは分解された後に再合成されますが、なんと1万分の4秒という速さで再合成されますいj加齢や眼の酷使によって、ロドプシンの再合成が遅れ、視力の低下に繋がります。
このロドプシンの再合成を手助けするのがアントシアニンで、この働きがビルベリーが目に良いと言われている由縁なのです。
アントシアニンの効果的な摂り方
アントシアニンの摂取効果は、2〜4時間後の現れ、24時間でその効果は消失すると言われています。
かなりの即効性で効果が期待できるが、1日で体外へ排出されてしまいます。その為、継続的して摂取する必要があります。
サプリメントなどを利用する場合は、毎日決まった時間に飲むと効果を高めることができます。
アントシアニンの科学的根拠
ビルベリーの血管保護作用に関して、25%アントシアニン類として調整されたサプリメントを投与する事によって、糖尿病性網膜症や高血圧性網膜症が改善され、網膜保護作用が認められた臨床実験をご紹介します。
糖尿病性網膜症改善
14人の糖尿病性網膜症患者にビルベリーサプリメントを一ヶ月間投与したところ、
網膜の状態が改善し、特に副作用は認められませんでした。
加齢性白内障の効果
50人の高齢者を対象にした臨床試験では、25%アントシアニンを360mgと
ビタミンEを4ヶ月間投与した結果、白内障の進行が予防したいう報告があります。
仮性近視の改善
学童期の受験生を対象にてビルベリーを長期間投与した研究では、調節性近視、仮性近視の改善効果が示されました。
その他、緑内障や網膜色素変性症といった目の病気、動脈硬化症疾患の予防のにも効果があると期待されています。